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作者:
3055168yls
時間:
2014-7-14 16:54
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そのまま巫女の体裁を保ち、体ごとゆっくり振り返って語り始める。 勇者候補の少年が小さく頷いたのを確認し、マリアベルは話を続けた。
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視線の先には、巫女と勇者の旅路を描いた壮麗な壁画が刻まれていた。(さあマリアベル、イメージするの!
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何かの間違いではないだろうか? そんな疑念が、未だにマリアベルの中で燻っていた。「死の神メメントモリよ、僕……アベルカインの誓いをお聞き届けください」 僅かに視線を上げ放たれた言葉は、青白く輝く死の炎に吸い込まれた。 アベルカイン、それが――メメントモリの勇者として訪れた少年の名前だ。「マリアベル様、お心遣い痛み入ります。 しかし、覚悟ならばとうに出来ております」 アベルカイン、少年の名前は――。 マリアベルにとって、未来の伴侶予定者の名前になりつつあった。「では、この私……マリアベルと共に」 神話を紡ぐ勇者として、旅立って下さいますね? 用意していた台詞を言い終える前に、アベルカインが力強く頷く。「はい! 僕は、貴女と神話を作りに来ました!」 死の神の勇者とは思えぬ、太陽のように暖かな笑顔だった。 マリアベルは、青白く冷たい炎と暖かい太陽の笑顔に挟まれ――。(はあああああああああっ! いいっ! すんごくいいっ!http://www.chloe.comfortableresponsible.net やがて、集めた信仰の光を神の御座へと届ける。(新たな理想とゴールインする道を開く為にも! ここは冷静に! あくまでも、巫女マリアベルとして冷静に行くのよ!)chloe 財布 僅か数秒で妄想の旅路を終え、マリアベルは現世に戻った。「メメントモリの勇者よ。 貴方にとっては残念な事やもしれませんが、話さねばならぬ事があります」
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ある時は、悪しき者に勇気を持って立ち向かい。(そして、フラグを立て――) ある時は、凶暴な獣を加護の力で討ち払い。
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平たく言えば、不人気絶頂の死の神でいいんですかという事だ。「それでも尚、この私と共に……。 神の御座へと、信仰を届ける役目を果たす覚悟はおありですか?」
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これからの私とこの子の……婚活の旅路を!) ある時は、弱き者に救いの手を差し伸べ。(そして、フラグを立て――)
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(そして、フラグを立て――) ある時は、神の導きを受けて秘境へ赴き。(そして、フラグを立てて! 立てて立てて!)
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「我が神の力と信仰は、それ程強い物ではありません。 貴方に与えられる勇者の加護も、他の神より小さな物となりましょう」
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