義藤は刀を抜いて駆け出した。刀を振りぬく紅と都南の横に並んだ。「お、義藤。待っていたぞ」紅がけらけらと笑った。紅の横顔は凛々しい。「義藤。お前の腕を信じている」ポールスミス バッグ
都南がそっと、義藤の背を叩いた。 紅、都南、そして義藤は異形の者を前に並んだ。少し後ろに野江が立つ。紅の持つ鮮烈な赤が輝き、異形の者は一歩後ろに下がった。異形の者は一日経つか使い手を殺さなくては消えることが無い。使い手が見えないならば、一日抑えるしかないのだ。「――佐久。術士を探せ」野江が紫の数珠に言った。離れたところにいる佐久が術士を探す。ならば、それまで耐えるだけだ。 しかし…… 義藤が覚悟を決めたとき、異形の者は突如姿を消した。 何かの策略が動いているようだった。 義藤は言い知れぬ不安を覚えた。http://www.chloe.cagrownonly.com 異形の者は強い。 それは、紛れも無い事実だ。野江の作り出した赤い盾を、異形の者は容易く打ち砕き、再び都南に迫った。都南に体勢を立て直す時間はなく、義藤はすぐに青の石を使おうとしたが、先の反動で一瞬身体の自由を奪われていた。Paul Smith jeans「都南！」野江の悲鳴のような甲高い声が響いた。――赤が黒に呑まれる。相手は柴が苦戦し敗北した存在。異形の者は強く、赤は押されていた。――鮮烈な赤。それが異形の者の前にひらりと舞い出たのだ。クロエ 新作
この異形の者は特殊だ。 この異形の者の持つ力は、下村登一が使った異形の者より優れている。頭で分かっていても、本能が油断してしまう。首だけになった異形の者は野江の作り出した赤い盾を打ち砕き、都南に迫った。クロエ 新作
藤色の忠義（９）
もしかしたら、下村登一の乱を通じ、異形の者と戦ったという経験が、野江と都南の勘を鈍らせたのかのかもしれない。戦いに優れた野江と都南だからこそ、一度の戦いで戦い方のいろはを手にしてしまうのだ。戦いのいろはを手にしてしまったから、自然と相手の力量を測ってしまう。油断につながる力量の推測も誤りだ。ケイトスペード マザーズバッグ
異形の者の首は容易く義藤の作り出した水の壁を打ち砕いたが、水の壁が作り出した僅かな時間で都南は体勢を立て直し、異形の者の牙を刀で受け止めた。義藤の身体は慣れない青の石を使ったことで、強い虚脱感に襲われていた。異形の者の首はと何に受け止められた直後、首が消えた。消えたと思うと、首は身体に戻り、再び都南の背後を取ったのだ。ボッテガ 財布
舞いだした紅は、色神としての石の力を交えながら異形の者を刀で叩き斬った。体勢を立て直した都南も、刀を持ち、再び異形の者に迫った。 もちろん、義藤も止まってはいられない。紅を最前線に出すなど、朱護としての己の不甲斐なさによるものだ。まだまだ、義藤は至らない。先代の朱護頭の佐久ならば、紅を最前線に立たせたりしない。紅は、命を失ってはならない存在なのだ。今、白の石が無いのならば、尚のこと紅を傷つけることは出来ない。ボッテガベネタ
義藤は無意識のうちに紅の石を使おうとし、自らが紅の石を持っていないことに気づくと青の石を手にした。水で相手を阻もうとしたのだ。一瞬でも時間を稼げれば、都南であれば刀で異形の者に対抗することが出来る。ボッテガ 財布
鮮烈な赤が異形の者の行く手を阻み、同時に鋭い刀が前足を切り落とした。それは、義藤が最も懸念していたことだ。 赤の仲間たちは皆知っている。紅は、紅の石を使うことに優れているだけではない。義藤が出会った時から、紅は快活な子だった。義藤と忠藤が鍛錬をしていると、必ず顔を出すのが紅だった。他の学もあるのに、負けん気の強い紅は必ず顔を出し、義藤と忠藤の間に割って入るのだ。もし、彼女が色神紅とならずに、そこそこの術を使える術士になったのなら、女性剣士として名を馳せたかもしれない。羨ましいと思うほど、紅は優れた身体能力を持っているのだ。神は人に二つの物を与えるのだ。そう思うほど、紅は強いのだ。野江も刀技に優れた陽緋であるが、紅は同じ女性の野江を超える身体能力を超える。先代の紅が保守的で温厚な男性であるならば、今の紅は対照的な存在だ。クロエ 長財布
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